完ミのデメリットは?不安なママに伝えたい私の「前向き体験談」

完ミのデメリットは?不安なママに伝えたい私の前向き体験談

「母乳が出なくて、ミルク育児に切り替えたいけど不安……」

「完ミにしたいけど、メリットはあるのかな?」

こんなお悩みを抱えていませんか?

完ミ(=完全ミルク育児)に切り替えることに対して、葛藤があるママもいるかもしれませんね。

完ミにはたしかにデメリットがありますが、完母(=完全母乳育児)にはないメリットもあります。

私自身、娘が生まれたときは混合(=母乳とミルクの両方を使い分ける)育児をしていましたが、生後1か月を過ぎてからは完ミ育児へ切り替えました。

その結果、母乳育児に対するストレスから解放されて、とても気持ちが軽くなりました。

もし2人目を出産したら、また絶対完ミにしたい!と思うほどです。

そんな私が、こちらの記事で以下の内容をご紹介します。

この記事を読んでわかること
  • 完ミのメリットとデメリットはなに?
  • あると便利な「液体ミルク」の特徴と注意点
  • 災害時のために、ミルク育児のご家庭が準備しておくもの
  • 娘を1歳1か月まで完ミで育てた私の体験談

この記事を読んだあとは「完ミ育児って、どんなかんじなの?」という疑問が晴れますよ!

完ミに切り替えるか悩んでいるママに届けば嬉しいです。

早速、解説していきますね。

目次

完ミのデメリット4選

まずは、一般的な完ミのメリット・デメリットをご紹介します。

メリットになるか、デメリットになるかは人によって基準が違いますので、自分の生活や価値観と照らし合わせてみてくださいね。

まずはデメリットを4つ解説します。

完ミ(完全ミルク育児)のデメリット4選を紹介

経済的に負担がかかる

ミルク育児では購入するものがたくさんあり、どうしても金銭的な負担が発生します。

購入するものを以下にまとめました。

  • 粉ミルク缶
  • 哺乳瓶
  • 哺乳瓶用乳首
  • 調乳用水
  • 哺乳瓶消毒グッズ (薬液除菌・電子レンジ除菌など)
  • 外出グッズ (水筒や粉ミルクケースなど)
  • 液体ミルク (外出時や災害用のストックなど、必要に応じて)

お子さんによりますが、一般的に生後4~5か月頃から1回のミルク量が200ml、1日5回飲むのが目安になります。

ちなみにわが家の娘も、生後5か月から1回に200ml飲んでいました。

上記はあくまで目安なので、各粉ミルク缶に記載の使用量をご確認ください。


国内メーカー各社の一番大きいサイズの粉ミルク缶には800~820g入っており、種類によって粉ミルクの使用量は異なりますが、1缶でだいたい6Lくらいのミルクを作れます。

そうなると、1日1000ml飲む場合は6日で1缶消費することに!

もちろんお子さんによって飲む量も違いますし、日によってはそんなに飲まない日もあるので、だいたい1週間前後で1缶使い切ると想定してください。

そうなると、1か月のミルク代は1万円前後になります。

なかなかの出費ですよね。

他にも哺乳瓶用乳首をサイズアップしたり、液体ミルクを併用したり……粉ミルク以外にも必要なものがでてきます。

母乳育児だとお金がほぼかからない反面、ミルク育児は経済的な負担が発生するのです。

ミルク作りや消毒に手間がかかる

母乳育児だと特に何も準備しなくても授乳できますが、ミルク育児だとそうはいきません。

ミルクを作るまでのおおまかな段取りとしては、

  • 哺乳瓶とお湯を用意
  • 粉ミルクを計量、哺乳瓶に入れる
  • お湯を哺乳瓶の半分くらいまで入れて、粉ミルクを溶かす
  • できあがり量までお湯を足す
  • 人肌くらいまで冷ます
  • 飲ませたあとは、哺乳瓶を洗って消毒

※お湯は必ず沸騰した70℃以上のものを使用

このような流れです。

これがなかなか、手間がかかるんですよね。

特に夜中のミルクは、睡魔との闘い!

私は寝ぼけて粉ミルクを撒き散らしたり、熱湯を手にかけたりしたことも……

ミルクの作り置きができれば楽ですが、ミルクは授乳のたびに新しく作る必要があります。

赤ちゃんの口の中に入ったミルクが逆流し、雑菌が哺乳瓶の中に入ってしまうからです。

面倒だな、と思うかもしれませんが、衛生面を考えたら仕方ないですよね。

また哺乳瓶は洗うだけでなく消毒も必要です。

洗って消毒・乾かすまでに時間がかかりますし、うっかり消毒し忘れて次の授乳のときに哺乳瓶がない!なんてことも。

ミルク育児は作り始めから片づけまでに、どうしても手間がかかってしまいます。

外出時の荷物が多くなる

外出先でミルクを飲ませる際、いろいろな持ち物が必要になります。

私の場合、いつも以下の持ち物を準備していました。

  • 哺乳瓶1本 (長時間外出の場合は2本)
  • 粉ミルクを入れたケース、もしくはスティックタイプの粉ミルク
  • 沸かしたお湯を入れた水筒
  • 調乳用水
  • ガーゼ (こぼしたミルクを拭くため)

これだけでも、かなりかさばる上に重いです。

思い返せば娘がミルクを飲んでいた時期、私のリュックはいつもパンパンだったのを覚えています。

外出の際は大きめのリュックか、授乳グッズをまとめて入れておくバッグがあると良いですね。

添い乳ができない

母乳育児では「添い乳」で授乳の負担を軽くできるケースがあります。

横になりながら授乳をして、そのままお子さんが眠れるので、ママは体を休めることができます。

一方ミルク育児では、このような寝かしつけができません。

お子さんを抱っこして授乳する必要があるので、ママの楽な姿勢でミルクをあげるのはなかなか難しいのです。

ミルク育児を続けるために、ママは自分の体をきちんとケアする必要があります。

完ミのメリット5選

デメリットを見て「なんだか大変そう……」と思われた方もいるかもしれませんね。

ですが、ミルク育児はママにとって良い面もありますので、ご安心ください。

ここからは、完ミのメリットを5つご紹介します。

完ミ(完全ミルク育児)のメリット5選を紹介

飲んだ量がわかりやすい

哺乳瓶を使って授乳するので、お子さんが飲んだミルクの量が一目でわかります。

飲んだ量がわかることで、

  • 体調の変化に気づくことができる
  • おなかいっぱいになったか、ミルクが足りてるかどうか把握できる

といったメリットがあります。

また月齢が進むごとに飲む量が増えていくのがわかるので、成長を感じられるのも嬉しいポイントです。

家族と授乳を交代できる

ミルク育児は、もちろんママ以外の人も授乳できます。

そのため、

  • ママが気軽に外出できる
  • 授乳を任せて休むことができる
  • 家族も授乳を体験できる

といったメリットがあります。

私は特に、授乳時間を気にせず外出できるのが嬉しかったです。

また、家庭によっては夜間授乳を代わってもらえるのも大きなポイント。

家族の協力のもと、少しでもママが休まる時間をつくれるのも完ミ育児の良いところです。

ママの飲酒・服薬制限がなくなる

母乳育児の場合、お酒が飲めなかったり、薬の服用に気を配ったりする必要があります。

一方で完ミ育児の場合は、このような制限がなくなります。

妊娠中からお酒を我慢していたママには嬉しいメリットですよね。

また、病気になったときに「薬を飲んでもいいの?」という不安がないです。

私は娘が生後3か月のときにウイルス性胃腸炎にかかったのですが、そのとき何も気にせず薬を飲むことができたので、このときは「完ミでよかった!」と思いました。

ただし、母乳育児の際、すべての薬に服薬制限があるわけではありません

多くのお薬は母乳中に移行しますがその移行する量は非常に少ないことがわかっており、赤ちゃんに影響する可能性は低いのです。
お薬を飲んでいるお母さんは必ずしも母乳をあげることをあきらめなくてはいけないわけではないですし、母乳をあげるために必ずしもお薬をやめる必要はありません。個々のお薬についての正しい情報をもとに、主治医の先生と相談しながら決めていくことが大切です。

出典:国立成育医療研究センター ホームページ|「授乳と薬について知りたい方へ」

上記のとおり、母乳育児中で薬を飲む場合は必ず病院で相談をしてくださいね。

人前でも授乳できる

ミルク育児の場合、授乳グッズさえあればどこでもミルクをあげることができます。

  • 家に友達が遊びに来る
  • 公園など、授乳室がない外出先でミルクをあげる必要がある

こんなときもありますよね。

そんなときに、人目を気にせず授乳できるのもメリットです。

母乳の量が気にならず、ストレスが軽減される

特に混合から完ミに切り替えたとき、母乳がきちんと出ているかを気にする必要がなくなります。

今日も全然母乳が出なかった……
いつになったら出るようになるの?


こんな不安を持つママも多いですよね。

特に産後は心身のダメージが強く、そこに母乳が出ないストレスがかかると、さらにママの負担が増してしまいます。

私はおもいきって完ミに切り替えたことで、ストレスが軽くなりました。

育児に対する不安材料を1つでも減らすことで、心のモヤモヤが晴れていきます。

あると便利!液体ミルクの特徴や注意点

ここまで、完ミのメリット・デメリットをお伝えしました。

粉ミルクをメインにお話ししてきましたが、日本では2019年から液体ミルクが販売されています。

最近では、外出先で液体ミルクをお子さんにあげているママの姿も多く見られますね。

ここからは、知っておくと便利な液体ミルクの特徴・注意点を解説しますので、ぜひチェックしてください。

液体ミルクの特徴

家にストックしておくと備蓄品にもなり、なにかと便利な液体ミルク。

特徴は以下のとおりです。

  • 紙パックまたは缶に入っており、常温で保存できる。
  • 調乳済みのミルクなので、薄めたり溶かす手間がない
  • 温めは不要で、哺乳瓶などに移してすぐに飲ませることが可能
  • 粉ミルクと同等の成分配合でできており、新生児から飲める

なんといっても調乳する必要がなく、そのまま飲ませることができるというのが大きな特徴です。

特に外出先でミルクをつくるのは本当に手間ですよね。

そんな手間がなくなるので準備時間を短縮できます。

また最近では、専用のアタッチメントも販売されています。

紙パックや缶にアタッチメントと哺乳瓶用乳首をつけることで、哺乳瓶に移すことなくそのまま飲めるという優れもの!

アタッチメントと哺乳瓶用乳首は、各メーカーが指定するものが必要です。

私も「今日は出先でミルクを作るのが難しそうだな」という日は、液体ミルク缶を持ち歩いていました。

お湯を入れて、粉ミルクを溶いて……という時間がないだけで、だいぶ楽だったのを覚えています。

液体ミルクの注意点

便利な液体ミルクですが、注意点もいくつかあります。

  • 一度開封したら、その場で使い切る必要がある
  • 粉ミルクより割高 (2~3割程度)
  • うっかり賞味期限切れに気づかないことも

粉ミルクと同様、液体ミルクは飲み残した場合に次の授乳まで保存できません

低月齢で少量しか飲まない場合など、残してしまったミルクはもったいないですが処分しましょう。

また、液体ミルクは粉ミルクと比べて、値段が2~3割程度高いのがネックと言えます。

メーカーによりますが、200mlの缶で1本約250円です。

普段から液体ミルクを飲ませるのは、経済的とは言い難いですよね。

わが家はたまに外出時に持っていき、あとは備蓄用に20本ほどストックしていました。

ストックはもちろん良いことですが、賞味期限切れには注意です!

粉ミルクも液体ミルクも、もちろん賞味期限内に使用しましょう。

特に液体ミルクは使わずにストックしていて、気づいたらミルクを卒業しちゃった!というケースもありえます。

逆算するのはなかなか難しいですが、大量に余ることは避けたいですよね。

ケースにきちんと期限を書いておくなど、使い切れるよう工夫しましょう。

【災害時のミルク授乳】準備しておくものはこれ!

先ほど液体ミルクは備蓄品としてストックしておくと便利とお伝えしましたが、実際に被災した場合は他に何が必要になるでしょうか。

ミルク育児のご家庭では、災害に備えて以下のものをストックしておくと安心です。

  • 液体ミルク (各家庭に合わせた本数)
  • 粉ミルク (1缶)
  • ペットボトルの飲料水
  • カセットコンロとガスボンベ
  • 使い捨てタイプの哺乳瓶
  • 紙コップ
  • 使い捨てスプーン
  • ハンカチやガーゼ (こぼしたミルクを拭くため)

液体ミルクは災害時にそのまま飲めるので役立ちます。

備蓄の数は、以下のとおり7日分用意しておくと安心です。

過去の例によれば、災害発生からライフラインの復旧まで1週間以上かかるケースがほとんどです。また、災害支援物資が届かないことや、スーパーやコンビニで食品が手に入らないことが想定されます。
このため、最低でも3日分、できれば1週間分くらいの食品を家庭で備蓄しておくことが重要です。

出典:政府広報オンライン|「今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方」 (https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202103/2.html)

液体ミルクだと、例えば1日に200ml×5回飲むことを想定すると、7日分で35本用意する計算になります。

お子さんの月齢などによるので、各家庭に合わせた本数をストックしてください。

またコンロが使えればお湯を沸かすこともできるので、粉ミルクも常に1缶多めに常備しておくと良いでしょう。

哺乳瓶は災害時に洗えず衛生的ではないので、使い捨て哺乳瓶、または紙コップを準備しておくのがおすすめです。

また、低月齢のお子さんに紙コップを使って飲ませるのが難しい場合は、使い捨てのスプーンで少しずつ飲ませてあげましょう。

どうしてもストックしておくものが多くなりますが、お子さんを災害から守るためにもしっかり備えておくことが大切です。

後悔なし!ミルク育ちママの混合→完ミ体験談

ここからは、娘を生後1か月から1歳1か月まで完ミで育てた私が「混合から完ミに切り替えた体験談」をお伝えします。

と言っても、はじめから完ミに前向きだったわけではないのです。

—————————–

私は娘を出産直後、初乳は出たものの、そのあとの母乳は微量しか出ませんでした。

(まぁ、吸えば出てくるって聞いたし……気長に待つか)

なんて思っていましたが、娘は娘で飲むのがへたっぴな子でした。

退院後、里帰り中もなんとか母乳を出そうと搾乳器を使いましたが、ほぼ出ません。

一日に何回か搾乳して、全部合わせても30ml出るか出ないか

(し、しんどい…)

娘が寝ている間はYouTubeにかじりつき、授乳のやり方を徹底的に調べました。

ですが、その甲斐もなく母乳の量は全然増えません。

しかも娘はいつも、授乳開始から1分たたずに寝てしまうという……

なので出産後は少しの母乳とミルクの混合育児をしていました。

授乳がうまくいかず、娘と二人で号泣する日々。

精神的な限界は超えていたのですが、心の底では

「母乳が少なくてごめんね」

「母乳じゃないと、ダメだよね」

と勝手に決めつけて、少ししか出ない母乳にすがっていました。

そんなある日、見かねた母が私にこう言いました。

あんたを育てたときも、ミルクだったよ?でも今は健康に生きてるじゃん!

今まで忘れていたのですが、実は私も赤ちゃんの頃はミルクで育ったのです。

母も母乳が出ず、私が生後1か月の頃に完ミにしたのだとか。

そんな私は、大きな病気もせず今まで生きてきました。

しかも私がミルクを飲んでいた三十年以上前に比べたら、今のミルクは格段に品質が向上しているはずです。

実際に粉ミルクの各メーカーでは母乳研究が行われており、母乳に近い成分配合でつくられています。

なんだ、母乳にこだわる必要はなかったんだ

憑き物がとれたように、心が軽くなったのを覚えています。

今まであんなに母乳にこだわっていたのが嘘のように、完ミ育児に対して前向きな気持ちが湧いてきました。

そして里帰りを終え、自分の家に帰ったのを機に完ミ育児に切り替えると……

なんて楽なんだー!

もちろん哺乳瓶を準備したり、いろいろと手間はかかります。

でもそれ以上に、

「母乳にこだわらなくていいんだ」

「母乳の量を気にしなくていいんだ」

こう思えるだけで、心がスッとほどけていく感覚がありました。

こうして私は、後悔のない完ミ育児をすることができたのです。

ちなみに娘は3歳になりましたが、今まで大きな病気をせず、体力のある健康な子に育っていますよ。

—————————–

この体験談を読んでくださったママも、きっといろいろな思いを抱えていると思います。

もちろん、完ミが絶対に良い!というわけではありませんし、正解はありません。

個人的にですが、私はママに「自分自身の気持ちを一番大切にしてほしい」と思っています。

無理しすぎて心と体が疲れてしまう前に、ご自身をきちんと労わりつつ、納得のいく答えを見つけてくださいね。

まとめ|悩んでいるママへ

先ほども少し触れましたが、私は

「完ミは良いことばかりだよ!だからあなたも完ミにしなよ!」

とは思っていません。

あくまでも、決めるのは他の誰でもないママ自身です。

もし完ミにするか悩んでいるなら、「自分自身はどうしたいのか」というママの気持ちを優先してくださいね。

その上で、今回ご紹介した

  • 完ミのメリット・デメリット
  • あると便利な「液体ミルク」の特徴や注意点
  • 災害時のために、ミルク育児のご家庭が準備しておくもの
  • 娘を1歳1か月まで完ミで育てた私の体験談

こちらの情報がお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

3歳女の子の育児に奮闘中の在宅Webライター

「心に響く、やさしい文章」をモットーに、読者に寄り添うわかりやすい記事の執筆を心がけています。

コメント

コメントする

コメントに日本語が含まれない場合は表示できません(スパム対策)

目次